遠藤は2015年3月に行われた春場所に出場。出だしは非常に順調でしたが5日目の松鳳山戦で負傷してしまいました。その後休場し検査をした結果、外側半月板損傷と左膝の前十字じん帯断裂と診断され、今後の相撲に影響するのではと心配されました。その後の遠藤はどうなのか様子を調べてみましたので紹介します。
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大相撲春場所の5日目、遠藤が怪我
大相撲春場所、3/12(木)の5日目まで4勝1敗と順調な出だしであった遠藤。
5日目の松鳳山戦に勝った際、左膝付近を負傷。大阪・堺の病院で診察した結果、「左膝の半月板損傷と前十字靱帯損傷で全治2カ月」と診断された。 遠藤の休場は左足首を痛めた2013年秋場所以来2度目。番付も上げてきており本人も非常に悔しかったのでは。
手術をするか、それとも手術を回避するか、師匠の追手風親方とともに慎重に考えた結果、経過観察を決断。完全断裂ではなく部分断裂だったことも判断材料になったか?
春場所中の診断結果は「2ヶ月の休養を要する」。5/10(日)初日の夏場所まで2ヶ月弱なので、休場するか出場するか、難しい判断が必要。
遠藤は4月中旬からトレーニングを再開した模様。5/5(火)の稽古後、遠藤が夏場所の出場を決断。遠藤はこの日の朝稽古で、ケガ明け初めて土俵に立ち、相撲をとりました。幕下の力士相手に12戦12勝。すごい回復力!
遠藤本人も、「体が動けている」と手ごたえ十分とのこと。報道では「最初から夏場所をあきらめるのではなく、出場できるように準備していた」との事でした。さすが上位をねらう力士は違いますね!
遠藤の大相撲夏場所出場!
遠藤が夏場所出場を決断したというニュースに、多くの意見が寄せられています。
喜びの声はありますが、強行出場ではないか?ちょっと早すぎないか?ちゃんと直してからの方が良いのでは?期待のホープだけに心配する事も多数あります。
ただ、遠藤が夏場所を全休した場合、十両に陥落することになっていたので、回避するために、強行出場するのでは?と思っている方もいると思います。
大相撲夏場所2日目、遠藤が2連敗を喫した。今場所は左ヒザの前十字靱帯部分断裂と半月板損傷を手術せずに強行出場。序盤は高安を攻め立てるも、張り手を食らってからは防戦一方。
左ヒザのケガを気にしてか、回り込むことも踏ん張ることも出来ず、あっけなく押し出された。
遠藤のインタビューでは「負けは負け」とポツリ。 怪我の影響が出ているのは間違いない。このような状況で15日間を乗り切れるのか、怪我がもっと悪化したらどうする。
遠藤の取組には常にスポンサーからの懸賞金がかけられている。 対戦相手からしても、勝てば稼げるチャンスとばかりに弱点をねらってくるのでは。勝負の世界は厳しい!
踏ん張れない左ヒザに負担がかかるように攻められたら、ケガが悪化して途中休場の可能性もある。特に ヒザは力士の生命線だけに、非常に怖い。膝を痛めて引退した力士は山ほどいるのだ。
休場すれば番付が下がるし、調子がよければ、本人が「出場したい」と思うのは当たり前、怪我の状態や将来のことを考えれば無理をしない方がよいと思うのですが。ファンとしてみれば早く遠藤の活躍が見たい、土俵に立つ姿が見たいと思うが、一方では怪我が悪化したらどうしよう!と心配する思いもある。
追手風親方は「本人が出ると決めた以上は仕方ない」とのコメント。
「追手風親方は現役時代から稽古嫌いで有名。そのせいか、親方になっても放任主義です。 しかも、筆頭力士は遠藤だけに強いことは言えない。遠藤にとって師匠はいないも同然ですよ」(相撲記者談)
有望な力士だけに怪我の影響で力士生命が早まっても後の祭り。琴欧洲や把瑠都など有望視されながら膝の影響で引退していますよね。
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半月板損傷とは/特徴と原因
半月板とは膝の関節の内側と外側に1個ずつある三日月型の軟骨組織です。半月というよりは三日月を少し太くしたような形をしています。半月板の役割は、膝の関節に加わる衝撃が一箇所に集中しないよう分散させるクッションの働きと、その形状でひざを安定させる役目を果たしています。
【損傷の原因】
膝は体の中でも特に体重による負荷が大きくかかる箇所で、片方の足に体重の10倍以上の負荷がかかることもあります。そのため半月板にも大きな力が加わります。
半月板損傷は、急激な動きや無理な体勢をとって膝を酷使したり、強く打ち付けた時に、吸収しきれないほどの負荷がかかることで半月板が欠けたり断裂した状態を指します。
運動中の膝のケガで多く発生するため、急性のスポーツ外傷に分類されています。サッカーやラグビーで走りながら急激に方向転換をしたり、野球で捕手が膝を深く曲げた姿勢から送球をするときなど、多くは膝が無理にひねられたり伸ばされたときに起こります。
若い人に比較的多い傷害で、外傷によるものが殆どですが、加齢によって半月板の負荷が蓄積して切れるケースもあります。この場合、長い時間をかけてゆっくりと切れていくため、痛みもゆっくりあらわれます。
膝の関節を外側に曲がた時はひざの内側の半月板が、膝の関節を内側に曲げた時は外側の半月板が損傷します。損傷した位置によって治療法も変わってきます。
大相撲での公傷制度復活の声?
公傷制度(こうしょうせいど)は、かつて大相撲において、横綱以外の力士が本場所の取組において発生した怪我による休場については、通常の休場(休みの日数によっては負け越し扱い)とはしないようにする制度であった。
公傷が認められた場合、その場所は休みを負けに換算して番付を編成するが、次の場所は休場しても、その次の場所は同じ地位に留まれる。公傷は1回の怪我につき、1場所までの全休が認められた。
遠藤の怪我から、「公傷制度」について考えてみる。
遠藤が大相撲春場所、松鳳山戦で負傷。ここまで非常に好調であったため、本人にとって非常に痛い怪我だったのではないかと思う。
このような怪我が起きると話題になるのが、公傷である。このような怪我をした力士を救済する方法がないのか。なんとかつての大相撲には公傷制度が存在していた!
公傷が認められた場合は翌場所で休場しても地位が下がることは無い。この制度が有ることによって、大きな怪我をした力士であっても守ることが出来ていた。遠藤もこの時のような制度があれば、治療に専念し万全の状態にしてから出場することを考えられる。
だが、ご存知の方も多いと思うが、この公傷制度は既に廃止されている。
ありがちな話なのですが、公傷が多用されてしまったので廃止されてしまったとのことである。
「あれは見苦しい。何とかならないのか」
評論家、識者のみならず、ファンも顔をしかめる。
現在の土俵を見ると、幕内力士の多くはサポーターやテーピングだらけ。逸ノ城も今場所3日目から左肩をテーピングでぐるぐる巻き。両ヒザに爆弾を抱える安美錦のサポーターなどは、プロテクターかギプスかと見まちがうほど。
力士からは「公傷制度」の復活を望む声が上がっているが、簡単ではない。
「かつて公傷制度は厳格に適用されていた。『足のケガ? ちゃんと自分で歩いていたじゃないか』と訴えを却下された者もいたほどです。それが平成元年から『公傷は全治2カ月以上のケガのみ』と明確な基準が出るや、診断書を持った力士が相撲協会に殺到。かかりつけの医者に頼んで、軽症でも全治2カ月と書いてもらっていた」
その結果、01年の7月場所では場所前、場所中と合わせて幕内力士16人が休場。協会が翌02年に公傷制度を撤廃した経緯があるのだ。
大相撲OB曰く 「昔に比べて平均体重が増加しているのでケガが多くなったのは事実。でも、公傷制度はない。そのため、無理をしたくないという理由で、八百長に手を染める力士が増えた。11年に力士が大量処分された八百長問題には、そういう背景もあったのです。このままでは、新たな八百長力士が生まれないとも限らない」
なかなか難しい問題ですよね。どうしらた良いのでしょうか。皆様も是非考えてみて下さい。
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